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Lectures and Seminars

講義と演習


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岡山大学 文学部/大学院社会文化科学研究科

美学演習1「物語と遠近法の美学」(大学院・前期月曜3限)
レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』をめぐって,ベルトラン・プレヴォー『光のもとで描く』(2013)を手掛かりに考察をおこないます。あわせて,関連する哲学者・美学者・美術史家の研究文献も検討します(受講者にあわせて英語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語文献を使用します)。

初回(場合によっては数回ほど)は概説として,ルネサンス絵画とその理論をめぐる基礎知識を確認します。そのあとは毎回文献を講読し,重要作品を分析しながら,議論をおこないます。プレヴォー『光のもとで描く』はフランス語原書を用います。受講者には適宜,文献読解および作品分析の報告,外国語文献の翻訳,議論への参加などを求めます。

*講読したテクスト:
・Bertrand Prévost, Peindre sous la lumière. Leon Battista Alberti et le moment humaniste de l'évidence, Presses universitaires de Rennes, 2013.


人文学概説(美学1)「アルベルティ『絵画論』読解」(学部・第1学期月曜7・8限および水曜1・2限)
レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』(1435)を読解しながら、西洋の思想の歴史における美と感性の理論的位置づけを考察します。

1. 美学――導入[1]
2. 芸術――導入[2]
3. 感情――西洋古代の美と芸術
4. 記憶――西洋中世の美と芸術
5. 多様――西洋近世の美と芸術
6. 遊戯――西洋近代の美と芸術
7. 「われわれの勤勉刻苦」
8. 「数学者としてではなく、画家として」
9. 「色を盗む動物のカメレオン」
10. 「人間は万物の尺度である」
11. 「絵画は、友情がそうであるのと同様」
12. 「自然そのものさえが、絵画を楽しんでいる」
13. 「多様性とはいつも喜ばしきもの」
14. 「学問に通暁することが好ましい」
15. 総括

教科書:レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』(改訂新版),中央公論美術出版,2011年


美学1「紐帯の美学」(大学院・前期水曜2限)
哲学者ジョルダーノ・ブルーノ(Giordano Bruno, 1548-1600)の『紐帯一般について』(De vinculis in genere, 1591)を,ルネサンス期ヨーロッパの哲学思想と芸術文化に関連づけながら,読解と検討をおこないます。あわせて,関連する哲学者・美学者・美術史家の研究文献も検討します(受講者にあわせて日本語・ラテン語・英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語文献を使用します)。

初回(場合によっては数回ほど)は概説として,西洋ルネサンスの哲学と芸術に関する基礎知識を確認します。そのあとは毎回文献を講読し,関連する哲学文献や芸術作品も検討しつつ,内容について議論をおこないます。ブルーノ『紐帯一般について』はラテン語原書をもちいますが,こちらで日本語訳を用意します。関連する文献読解および作品分析の報告,外国語文献の翻訳,議論への参加などを求めます。

*講読したテクスト:
・Giordano Bruno, De vinculis in genere [1591], in Opere magiche, a cura di Simonetta Bassi et al., Milano, Adelphi, 2000.

*参照したテクスト:
・岡本源太『ジョルダーノ・ブルーノの哲学』、月曜社、2012年(第5章「ヘレネ」)


人文学の論点「美学入門」(学部・第2学期火曜6限)
「感性による認識についての学問」として誕生した美学の問題系を概観しながら,関連する芸術作品を分析します。

1. 感性、知性
2. 自然、技術、芸術
3. 空間
4. 時間
5. 模倣、表現、認識、存在
6. 普遍、個
7. 魂、意識
8. 美

教科書:中井正一『美学入門』,中公文庫,2010年(初版1951年)


現代芸術と哲学(教養・第3学期火曜3・4限)
この授業では,20世紀以降の芸術文化と哲学思想の交流に眼を向けつつ,今日における「芸術」の多様な在り方を歴史的に概観します。現代の芸術家たちは,「芸術とはなにか」という根本的な問いに向き合うなかでしばしば哲学者たちと対話を繰り広げ,たんに個々の作品を制作するだけでなく,ひとつの運動として活動を展開してきました。とりわけ影響力のあった芸術運動を取りあげて,その絵画・彫刻・音楽・舞台・映画・写真・文芸等の作品を検討しながら,講義を進めていきます。

1 導入
2 芸術の近代と現代
3 表現主義
4 キュビスム
5 未来主義
6 構成主義/絶対主義
7 ダダ
8 シュルレアリスム
9 小括
10 抽象表現主義/アンフォルメル
11 ネオダダ/ポップ・アート
12 ミニマル・アート
13 コンセプチュアル・アート
14 ランド・アート/環境芸術
15 総括


美学演習2「物語と遠近法の美学(続)」(大学院・後期月曜3限)
レオン・バッティスタ・アルベルティ『絵画論』をめぐって,ベルトラン・プレヴォー『光のもとで描く』(2013)を手掛かりに考察をおこないます。あわせて,関連する哲学者・美学者・美術史家の研究文献も検討します(受講者にあわせて英語・イタリア語・フランス語・ドイツ語・日本語文献を使用します)。

初回(場合によっては数回ほど)は概説として,ルネサンス絵画とその理論をめぐる基礎知識を確認します。そのあとは毎回文献を講読し,重要作品を分析しながら,議論をおこないます。プレヴォー『光のもとで描く』はフランス語原書を用います。受講者には適宜,文献読解および作品分析の報告,外国語文献の翻訳,議論への参加などを求めます。

*講読したテクスト:
・Bertrand Prévost, Peindre sous la lumière. Leon Battista Alberti et le moment humaniste de l'évidence, Presses universitaires de Rennes, 2013.

*参照したテクスト:
ミシェル・フーコー『言葉と物』渡辺一民ほか訳、新潮社、1974年


実践演習(美学)「言葉とイメージをめぐる美学論考」(学部・第4学期月曜7・8限および水曜1・2限)
「言葉とイメージ」を導きの糸に、毎回ひとつの美学論文を講読します。美と感性の理論のほか、絵画・彫刻・音楽・舞踊・文芸等の諸芸術を扱った論文を取り上げます。

はじめの数回の授業は,美学に関する基礎知識を確認します。そのあとは,受講者が各自に割り当てられた論文の読解結果を報告し,考察と議論をおこないます(受講者にあわせて日本語・英語・イタリア語・フランス語・ドイツ語文献を取りあげます)。受講者には適宜,担当分の論文の読解、関連作品の分析,外国語文献の翻訳,毎回の議論への参加などを求めます。

* 講読したテクスト:
・新田博衛『気ままにエステチックス』(1993)
・新田博衛「知覚・芸術・言語」(1985)
・新田博衛「身体・運動・エフォート」(1972)
・新田博衛「身体性の記号化としての芸術」(1990)
・新田博衛「絵と言葉」(1986)
・新田博衛「絵画に映った日本人の他界観」(1994)
・新田博衛「芸術作品の座標」(1972)



京都大学 文学部/大学院文学研究科

美学美術史学特殊講義(集中)
ルネサンスのヨーロッパ――西洋に多彩な芸術が新たに生まれたこの時期、人文主義の名のもとに展開した哲学もまた、人間と世界、言葉と学知、社会と歴史、政治と文化に対する新たな洞察をもたらした。しかも、ルネサンスの「万能人」たちが象徴するごとく、このとき芸術と哲学は分かちがたく結びついていた。本講義では、芸術のなかでもとくに絵画に焦点を当て、絵画がルネサンスの新しい哲学のモデルになったことを多角的に考察する。絵画の比喩に着目してルネサンスの哲学者たちの言葉を読み、またその言葉を実際のルネサンスの絵画の数々に照らしあわせることで、そこに言語以前の感覚・形象・比喩を駆使した思考法を剔抉し、近代美学の前史として特徴づける。

1. 方法としての絵画、真理としての絵画
2. レオナルド・ダ・ヴィンチ
3. 絵は詩のごとく
4. レオン・バッティスタ・アルベルティ
5. 物語画
6. マルシリオ・フィチーノ
7. 寓意画
8. ニッコロ・マキアヴェッリ
9. 風景画
10. ミシェル・ド・モンテーニュ
11. 肖像画
12. ジョルダーノ・ブルーノ
13. 装飾画
14. ガリレオ・ガリレイ
15. 芸術作品としてのルネサンス