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ユベール・ダミッシュ(Hubert DAMISCH, 1928-2017 フランス)
歴史を超え出ていく芸術の理論的な力と、理論を形成し作動させる芸術の歴史性と、その双方の観点から「哲学と芸術の蝶番」的な考察を展開している哲学者・美術史家。
パリ大学にてモーリス・メルロ=ポンティの指導のもと哲学を修める。ジャズ・ミュージシャンとしての活動やユネスコ勤務を経て、1967年から高等師範学校の教壇に立ち、続いて1975年から1996年までパリの社会科学高等研究院で美術史を講じた。
La ruse du tableau. La peinture ou ce qu'il en reste, Paris : Le Seuil, 2016.
『タブローの狡知――絵画あるいはその残りのもの』
Entrée en matière, Zurich : JRP-Ringier, 2016.
『物質へと入ること』(ジャン・デュビュッフェとの往復書簡)
Le Messager des îles, Paris : Le Seuil, 2012.
『島々のメッセンジャー』
Ciné fil, Paris : Le Seuil, 2008.
『シネ・フィル』
Voyage à Laversine, Paris : Le Seuil, 2004.
『ラヴェルシーヌへの旅』
Titina Maselli. Travaux pour la scène, Rome : Edizioni di Luca, 2001.
『ティティナ・マセッリ――舞台作品』
La Peinture en echarpe. Delacroix, la photographie, Bruxelles : Yves Gevaert, 2001.
『斜め掛けの絵画――ドラクロワ、写真』
La Denivelée. A l'epreuve de la photographie, Paris : Le Seuil, 2001.
『標高差――写真に耐えて』
L'Amour m'expose, Bruxelles : Yves Gevaert, 2000.
『愛がわたしを展示する/危険に曝す』
Un Souvenir d'enfance par Piero della Francesca, Paris : Le Seuil, 1997.
『ピエロ・デッラ・フランチェスカによる幼年時代の思い出』
Skyline. La ville Narcisse, Paris : Le Seuil, 1996.
『スカイライン――ナルキッソスの都市』
邦訳『スカイライン』松岡新一郎訳、青土社、1998年
Traité du trait. Tractatus Tractus, Paris : Editions de la Reunion des Musées Nationaux, 1995.
『線についての論考――トラクタトゥス・トラクトゥス』
Le Jugement de Pâris, Paris : Flammarion, 1992.
『パリスの審判』
邦訳『パリスの審判』松岡新一郎ほか訳、ありな書房、1998年
L'Origine de la perspective, Paris : Flammarion, 1987.
『遠近法の起源』
Fenêtre jaune cadmium, ou les dessous de la peinture, Paris : Le Seuil, 1984.
『カドミウム・イエローの窓、あるいは絵画の下層』
邦訳『カドミウム・イエローの窓――あるいは絵画の下層』岡本源太ほか訳、水声社、2019年
Modern'signe. Recherches sur le travail du signe dans l'architecture moderne, Paris : CORDA/CEHTA, 2 vols. roneotypes, 1977.
『近代の記号――近代建築における記号の仕事についての研究』
Ruptures/cultures, Paris : Minuit, 1976.
『切断/文化』
Théorie du nuage. Pour une histoire de la peinture, Paris : Le Seuil, 1972.
『雲の理論――ある絵画の歴史のために』
邦訳『雲の理論――絵画史への試論』松岡新一郎訳、法政大学出版局、2008年
そのほかの邦訳論文
「で、ないもの」松岡新一郎訳、磯崎新+浅田彰監修『Anything――建築と物質/ものをめぐる諸問題』、NTT出版、2007年
「彷徨の罪」松岡新一郎訳、磯崎新+浅田彰監修『Anymore――グローバル化の諸問題』、NTT出版、2003年
「手に負えないもの」松岡新一郎訳、『ユリイカ』2003年12月臨時増刊号(ロラン・バルト特集)
「ナルキッソスはバロック的か?」大塚直子訳、岡田温司編『カラヴァッジョ鑑』所収、人文書院、2001年
「3マイナス2、2プラス1――建築と時の建物」松岡新一郎訳、磯崎新+浅田彰監修『Anytime――時間の諸問題』、NTT出版、2001年
「歴史を如何に扱うか」松岡新一郎訳、磯崎新+浅田彰監修『Anyhow――実践の諸問題』、NTT出版、2000年
「色彩の幾何学」松岡新一郎訳、『ユリイカ』1996年9月号
「いわゆる“ヴァーチュアル”なイメージの現象学のための六つの覚え書といくつかの問題点」高頭麻子訳、『インターコミュニケーション』No.10、1994年秋
「疑わしき点」高頭麻子訳、『現代思想』1988年11月号
「イコール無限――クレーを読む」松枝到訳、『美術手帖』1981年1月号〜1981年3月号
「もうひとりの〈私〉あるいは空虚への欲望――アドルフ・ロースの墓に」岩佐鉄男訳、『エピステーメー』1976年5月号
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