マリオ・ペルニオーラ(Mario PERNIOLA, 1941-2018 イタリア)
均質化や逐語性の誘惑に抗して、「通過」や「もの」という観点から、現実のもつ多層性・複数性・差異・異質さを肯定的なものとして考察している哲学者。
ローマの生まれ。トリノ大学にて美学を修める。サレルノ大学で教鞭をとったのち、ローマ大学トル・ヴェルガータ校で美学を講じた。
Estetica italiana contemporanea, Milano : Bompiani, 2017.
『現代イタリア美学』
Del terrorismo come una delle belle arti, Milano : Mimesis, 2016.
『ひとつの美術としてのテロリズム』
L'arte espansa, Torino : Einaudi, 2015.
『展開する芸術』
L'avventura situazionista, Milano : Mimesis, 2013.
『シチュアリオニストの冒険』
Più-che-sacro, più-che-profano, Milano : Mimesis, 2010.
『聖を超えたもの、俗を超えたもの』
Miracoli e traumi della comunicazione, Torino : Einaudi, 2009.
『コミュニケーションの奇跡と外傷』
Contro la comunicazione, Torino : Einaudi, 2004.
『コミュニケーションに抗して』
Del sentire cattolico, Bologna : il Mulino, 2001.
『カトリック的な感覚すること』
L'arte e la sua ombra, Torino : Einaudi, 2000.
『芸術とその影』
Disgusti, Milano : Coista & Nolan, 1999.
『嫌悪』
I situazionisti, Roma : Castelvecchi, 1998
『シチュアシオニスト』
L'estetica del Novecento, Bologna : il Mulino, 1997; L'estetica contemporanea, Bologna : il Mulino, 2011.
『二十世紀の美学』
『現代美学』(2011年増補改訂版)
Il sex appeal dell'inorganico, Torino : Einaudi, 1994.
『無機的なもののセックス・アピール』
邦訳『無機的なもののセックス・アピール』岡田温司、鯖江秀樹、蘆田裕史訳、平凡社、2012年
Del sentire, Torino : Einaudi, 1991.
『感覚すること』
Enigmi, Genova : Costa & Nolan, 1990.
『謎』
邦訳『エニグマ』岡田温司、金井直訳、ありな書房、1999年
Transiti, Bologna : Cappelli, 1989; Roma : Castelvecchi, 1998.
『通過』
Presa diretta, Venezia : Cluva, 1986.
『直接把握/実況中継』
Dopo Heidegger, Milano : Feltrinelli, 1982.
『ハイデガー以後』
La società dei simulacri, Bologna : Cappelli, 1980; nuova edizione, in Agalma n.20-21, 2010.
『シミュラークルの社会』
Bataille e il negativo, Milano : Feltrinelli, 1977.
Philosophia sexualis, Verona : Ombre Corte, 1998.
『バタイユと否定的なもの』
『性の哲学』(1998年増補改訂)
ジョルジュ・バタイユ論。
L'alienazione artistica, Milano : Mursia, 1971.
『芸術の疎外』
Il metaromanzo, Milano : Silva, 1966.
『メタ小説』
他言語による独自編集の論文集
Ritual Thinking, Humanity Books, 2001.
『儀礼的思考』
英語独自の編集による論文集。
そのほかの邦訳論文
「芸術と残余」鯖江秀樹訳、『ラチオ』第4号、2007年
「オリジナル/レディメイド/レプリカ」(マリオ・ペルニオーラ、岡田温司、岡崎乾二郎、谷村博美、平芳幸浩によるシンポジウム)、『インターコミュニケーション』No.52、2005年春
「二極間の政治」永田共子訳、今村仁司監修『世紀末の政治』(Traverses 6)、リブロポート、1992年
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